帰宅したら、犬も部屋も汚れていた。高齢犬の介護で、体力的にも精神的にもこたえるのがこの状況です。ただ、対策は「掃除をどうするか」だけではありません。この記事では、汚れを広げない工夫から、そもそも留守番中に排便させない組み立て方まで、7つの対策を順に整理しました。
- 留守番中の汚れを防ぐ7つの対策と、取り組む順番
- おむつ・ペットシーツ・サークルの使い分けとサイズの考え方
- 便の状態から考える見直しと、受診を検討する目安
※下痢が続いている、便の状態が急に変わったという場合は、対策の前に動物病院で相談してください。
前提:これは犬の意思とは関係ない

新習志野どうぶつ病院は、うんちまみれになるのは愛犬の意思とは関係なく、老化や病気によるものがほとんどなので、飼い主は愛犬を責めたり怒ったりせず優しく対応することが大切だと述べています。
叱っても改善しないどころか、我慢して別の場所でしてしまうこともあります。取り組むべきは行動の矯正ではなく、環境の調整です。
対策1:トイレまでの動線を短くする
同院は、老犬になると足腰の筋力が低下しトイレに行くのが大変になるため、愛犬が行きやすいところをトイレの場所として選ぶことが重要としています。トイレまでスムーズに行けないと、我慢してしまったり、適当な場所で出してしまったりする可能性があるためです。
具体的には、よく過ごす場所の近くにトイレを設置し、動線に階段や段差といった障害物を作らないことが挙げられています。留守番前に部屋を片付ける際、通り道を塞いでいないか確認してみてください。
対策2:排泄のタイミングを把握して、出かける前に済ませる
もっとも効果が大きいのがこれです。同院は、飼い主が排泄のタイミングを把握して定期的にトイレへ誘導することが必要だとしたうえで、一般的には食後や運動後、起床時に排泄をすることが多いとしています。落ち着きなくウロウロする、トイレの場所に向かうといった様子は、トイレに行きたいサインだとも説明しています。
外出の直前に食事を与えるのではなく、出かける1〜2時間前に食事を済ませ、排便を確認してから出る。この順番に変えるだけで、留守番中の排便が減ることがあります。
対策3:お尻まわりの毛をカットしておく
汚れを「広げない」ための対策です。同院は、お尻周りの毛を定期的にカットすることも大切で、とくに長毛種では毛にうんちが付着すると肌荒れや皮膚炎の原因になることがあるとしています。毛に付いた便が部屋に落ちたり、犬が舐めたりする衛生上の問題にも触れています。
自宅でのカットが不安な場合、トリミングサロンや動物病院でも対応してもらえます。
対策4:ペットシーツを敷き詰め、行動範囲を区切る
同院は、愛犬の過ごすスペースにペットシーツを敷きつめることで、うんちがフローリングやカーペットに落ちるのを防げるとしています。消臭効果があるものを選ぶと部屋全体のにおい対策にもつながり、汚れた部分だけを交換すればよいとも説明しています。
さらに、ペットシーツだけでは不十分な場合はサークルなどで犬の行動範囲を制限することも有効で、サークルの床にはバスタオルや防水シートを敷いておくと洗濯や交換ができて衛生的だとしています。
歩き回れる範囲が広いほど、汚れる面積も広がります。留守番中だけ範囲を区切るという運用が現実的です。
対策5:おむつを使う(サイズと交換頻度が要)
同院は、おむつ使用時の注意点として次の3点を挙げています。
- 体型や大きさに合ったものを選ぶ。大きすぎたり小さすぎたりすると漏れたり外れたりする
- 肌に優しい素材で、無香料・無染料のものを選ぶ
- こまめに換える。長時間付けたままにするとおむつかぶれや皮膚炎の原因になることがある
同院は、おむつを換えるときは肌を清潔に保つために水やぬれタオルで拭いて乾燥させるよう案内しています。実際に尿やけによる被毛の変色や、おむつかぶれによる皮膚炎の症例写真も掲載されています。
長時間の留守番でおむつを使う場合、この「こまめに換える」が守れません。留守番時間が長いほど、おむつ単独ではなく敷き詰めやサークルとの併用が現実的になります。
▶関連記事: 老犬のオムツが漏れる時のオスとメス別原因と対策をわかりやすく解説
対策6:便の量と状態を見直す
汚れの広がり方は、便の硬さで大きく変わります。ワラビー動物病院グループは、便失禁について老化による退行性変化(筋肉の衰えなど)が原因の場合もあるとしたうえで、飼い主にできることとして糞便量を減らす試み。例えば食事制限したり、低残渣食を与えたりすることを挙げています。
同院はまた、室内が汚れることを嫌って室内飼育から室外飼育に切り替える飼い主もいるが、これは自己満足であり、環境激変は病気の犬にとって大きなストレスになる。敷物やオシッコシーツで対処したいと述べています。
食事内容の変更は、持病の有無によって可否が変わります。何をどう変えるかは獣医師に相談してから決めてください。
軟便が続いている場合は、腸内環境の面から見直す方法もあります。
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対策7:留守番そのものを短くする、任せる
新習志野どうぶつ病院は、老犬の介護は長期化することも多いとして、ペットシッターやケアサービスなどのプロに依頼し、老犬の排泄ケアを任せることで飼い主の負担が減ることもあるとし、老犬のデイサービス、ペットホテル、ペットシッター、老犬ホームの4つを挙げています。費用や施設の環境、スタッフとの相性を事前に確認することが必要だとも述べています。
外部に頼らない場合でも、昼休みに一度帰宅する、家族で時間をずらすといった運用で、汚れたまま過ごす時間は短くできます。
汚れてしまった後のケア

体をきれいにする
便が付着したまま時間が経つと、皮膚のトラブルにつながります。とはいえ、高齢で体力が落ちている犬を毎回シャンプーするのは負担が大きく、冬場は体温低下のリスクもあります。部分洗いや拭き取りで済ませられる方法を用意しておくと、対応が早くなります。
水を使わないやさしいケア

犬用ドライシャンプー
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シニア犬や体調が気になる愛犬にとって、全身シャンプーやドライヤーは大きな負担になることがあります。
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- 水を使わずに愛犬の身体をケアできる
- 泡をなじませてタオルで拭き取るだけ
- シニア犬など、全身シャンプーの負担を減らしたいときに使いやすい
- 散歩後の足元やお腹など、気になる部分だけにも使用可能
- 毛並みを整える成分を配合し、ベタつきにくい仕上がり
- 自宅・車内・旅行先など場所を選ばず使いやすい
- 内容量150mlで、小型犬は1回5〜10プッシュが使用量の目安
お風呂に入れること自体が負担になってきたシニア犬や、毎回全身を洗うほどではない汚れを手軽にケアしたいときに取り入れやすい商品です。
使用後はタオルでしっかり拭き取り、必要に応じてドライヤーなどで乾かします。
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▶関連記事: 犬が寝たきりの時の楽な姿勢と寝かせ方|体位変換で負担を減らすコツ
においを残さない
排泄物のにおいは布や床材に残りやすく、同じ場所で繰り返す原因にもなります。ペットシーツの交換とあわせて、床材まで対応できる消臭手段を用意しておくと、部屋の環境を保ちやすくなります。
受診を検討する目安
次のような場合は、用品での対処より先に相談してください。
- 下痢や軟便が数日続いている
- 便に血が混じっている
- 便が出ていない日が続く
- 排便の姿勢が取れない、いきんでも出ない
- 急に失敗が増えた
新習志野どうぶつ病院が指摘するとおり、うんちまみれの背景には老化だけでなく病気が関わっていることもあります。原因が治療できるものであれば、対策の手間そのものが減ります。
まとめ
留守番中のうんちまみれ対策は、7つの手順で組み立てられます。トイレまでの動線を短くし、出かける前に排泄を済ませ、お尻の毛をカットし、シーツを敷き詰めて範囲を区切る。そのうえで、おむつ、便の状態の見直し、留守番時間の短縮を検討します。
おむつは万能ではなく、こまめな交換が前提の道具です。長時間の留守番では、敷き詰めと範囲の制限を主役に据えたほうがうまくいきます。汚れが続く場合は、老化と決めつけず、便の状態を獣医師に伝えてみてください。

