老犬の流動食おすすめ7選|市販品の選び方と与える量・回数の目安

噛む力や飲み込む力が落ちてきた老犬に、流動食を検討する飼い主の方は少なくありません。

ただ、流動食といっても市販の缶詰から動物病院専用の経腸栄養食まで幅があり、カロリー密度も形状も異なります。この記事では、7つの製品をタイプ別に整理し、体重から与える量を計算する方法までまとめました。

ご注意ください 流動食は治療そのものではなく、食べる力が落ちた犬の栄養摂取を補うための選択肢です。食欲低下の背景には病気が隠れていることもあり、脂質やたんぱく質の制限が必要なケースでは適さない製品もあります。導入の可否と製品の選択は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。

この記事でわかること
  • 市販品と動物病院専用品の違いと、7製品それぞれが向いている場面
  • カロリー密度から逆算する1日の量と、回数の分け方
  • 溶かし方・保存・長期給与など、与える前に確認しておきたい注意点
目次

老犬の流動食とは|介護食・栄養補完食との違い

流動食は、液体またはそれに近い形状に調整された食事の総称です。選ぶうえでまず押さえておきたいのが、次の2つの区別です。

ひとつは総合栄養食か、栄養補完食かです。総合栄養食はそれと水だけで必要な栄養が満たせるように設計された食事で、主食として継続できます。栄養補完食(おやつやトッピング類)は不足分を補う位置づけのため、これだけで食事を置き換えることは想定されていません。

もうひとつは市販品か、動物病院専用品かです。動物病院で扱われる食事療法食や経腸栄養食は、特定の病態に合わせて栄養組成を調整しているため、獣医師の指示のもとで使用します。市販の介護食・流動食は、病態への対応ではなく「食べやすさ」を主眼に作られています。

食欲が落ちてきた段階で、まず食事の出し方や環境から見直せることもあります。

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流動食の選び方4つの基準

1. 総合栄養食かどうか

食事の大半を流動食で置き換える見込みがあるなら、総合栄養食を選ぶのが基本です。デビフのカロリーエースプラス 犬用流動食のように、パッケージや公式サイトの「用途」欄に総合栄養食と明記されている製品であれば判断できます。

2. カロリー密度(kcal/100g)

同じ「流動食」でも、含まれるエネルギーは製品ごとに違います。市販の液体タイプは水分が多く、代謝エネルギーは90kcal/100g前後の製品が中心です。一方、日本ヒルズ・コルゲートの〈犬猫用〉a/d 缶詰は156gで197kcal、100gあたりに換算すると約126kcalとなります。カロリー密度が低いほど、同じ栄養を摂るのに多くの量が必要になります。

3. 形状(液体・ムース・粉末)

飲み込む力の残り具合によって、適した粘度は変わります。粉末タイプは加える湯の量で形状を調整できる点が特徴で、森乳サンワールドのチューブ・ダイエットは添加する水量によって病態の変化に合わせた給与方法を選べるとされています。

4. 疾患への対応が必要かどうか

腎臓や肝臓、脂質の管理が必要な場合、一般的な高カロリー製品は適さないことがあります。療法食にはこうした制限に対応したラインナップがありますが、自己判断での切り替えは避けるべき領域です。

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老犬の流動食おすすめ7選

#製品区分形状
1カロリーエースプラス 犬用流動食市販・総合栄養食液体
2カロリーエースプラス 犬用ムースタイプ市販・総合栄養食ムース
3カロリーエースプラス 犬用介護食 ささみ市販・総合栄養食やわらかいペースト
4ワンラック ワンちゃんの介護食(粉末)市販・総合栄養食粉末(湯で調整)
5ヒルズ 〈犬猫用〉a/d 缶詰動物病院専用・療法食やわらかい半流動
6ロイヤルカナン 退院サポート ウェット缶動物病院専用・療法食半流動
7森乳 チューブ・ダイエット シリーズ動物病院専用・経腸栄養食粉末(湯で調整)

1. カロリーエースプラス 犬用流動食

飲むことで栄養補給ができる液体タイプの総合栄養食で、噛む力が弱くなった高齢犬にも対応するとされています。85g缶・代謝エネルギー90kcal/100g。ドライフードや缶詰に混ぜる使い方もでき、完全に流動食へ切り替える前の段階から試しやすい製品です。

2. カロリーエースプラス 犬用ムースタイプ

同じシリーズのムースタイプで、成分と代謝エネルギーは液体タイプと同等です。液体は飲み込みにくいものの、なめらかであれば口にできるという段階で選択肢になります。

3. カロリーエースプラス 犬用介護食 ささみ

鶏肉・鶏ささみ・鶏レバーを主原料とし、たんぱく質10.0%以上と、同シリーズの中では肉由来の割合が高い構成です。シニア期の給与量の目安として、体重3kgで1日3.0缶、5kgで4.5缶、10kgで7.5缶が示されています。

4. ワンラック ワンちゃんの介護食(粉末)

森乳サンワールドの粉末タイプの維持期犬用総合栄養食で、加えるぬるま湯の量で歯ごたえを調整できる点が特徴です。日によって食べる力が変動する場合、同じ製品のまま濃度を変えられるのは扱いやすい要素といえます。

食欲が落ちかけている段階では、香りの立つスープ状のものを併用して食事全体の水分と嗜好性を補う方法もあります。

食欲や水分不足が気になる愛犬に、
飲みやすい栄養スープ

愛犬のボーンブロススープ
「Belii.(ベリー)」

食欲が落ちているときや、いつものごはんを残してしまうときは、香りがよく水分も一緒に摂れるスープを取り入れる方法があります。

Belii.は、鶏骨をじっくり長時間煮込んで作られた、愛犬・愛猫用のボーンブロススープです。コラーゲンやゼラチン、カルシウム、アミノ酸など、鶏骨由来の成分を含んでいます。

サービスの特徴
  • 鶏骨をじっくり長時間煮込んだボーンブロススープ
  • コラーゲン・ゼラチン・カルシウム・アミノ酸などを含む
  • 増粘剤・増粘多糖類・調味料などの添加物を使用していない
  • そのまま飲ませるほか、ごはんへのトッピングにも使える
  • 人肌程度に温めることで、香りを立たせて与えられる
  • 水で2倍程度に薄めても与えられる
  • 1袋30mlの個包装で、必要な分だけ使いやすい

食欲が落ちている愛犬や、いつもの食事と一緒に水分を摂らせたいときに取り入れやすいスープです。

体重や食生活によって与える量が異なるため、公式サイトの目安量を確認しながら調整してください。

\ いつものごはんに手軽にプラス /

5. ヒルズ 〈犬猫用〉a/d 缶詰

手術後や衰弱時の回復期を想定した特別療法食で、フードボウル・スプーン・シリンジ・チューブのいずれでも給与できる柔らかい形状とされています。156g缶で197kcal。給与量の目安は体重5kgで1日1.2缶、10kgで2.0缶です。なお、一時的もしくは補足的な給与を目的とした製品で、6ヶ月以上の長期給与は推奨されていません。

6. ロイヤルカナン 退院サポート ウェット缶

疾病回復期や手術後を想定し、カロリー含有量を高め、チューブやシリンジで給与するのに適した形状に調整された食事療法食です。同社にはリキッドタイプもあり、脂肪の制限が必要な場合には消化器サポート 低脂肪 リキッドのように、クリティカルリキッドと比べて脂肪含有量を抑えた製品が用意されています。

7. 森乳 チューブ・ダイエット シリーズ

動物病院専用の経腸栄養食で、ハイカロリー/高たんぱくのほか、腎疾患の犬向けにたんぱく質量を調整した犬用キドナ、低脂肪タイプなどがあります。病態に合わせて選べる反面、たんぱく質や脂質の制限が必要な場合に推奨されない製品も含まれるため、選択は獣医師の指示に従います。

与える量の決め方|体重から必要カロリーを計算する

給与量は、まず1日に必要なエネルギー量を求め、それを製品のカロリー密度で割ると算出できます。栃木県動物愛護指導センターは、安静時エネルギー要求量(RER)を「体重(kg)の0.75乗×70」で求め、そこに状態に応じた係数をかけて1日のエネルギー要求量(DER)を出す方法を紹介しています。

体重別のRERの目安は次のとおりです。

体重RERの目安90kcal/100gの流動食に換算
3kg約160kcal約180g(85g缶で約2缶)
5kg約230kcal約260g(同 約3缶)
10kg約395kcal約440g(同 約5缶)

RERはあくまで安静時の値で、実際にはここに係数をかけた量が必要になります。療養中の犬にどの係数を用いるかは状態によって異なるため、具体的な数値はかかりつけの獣医師に確認してください。製品側にも体重別の給与量表が用意されているため、計算値と表の両方を照らし合わせると判断しやすくなります。

与える回数と1回あたりの量の目安

回数の考え方は製品によって示されており、デビフのカロリーエースプラス(犬用介護食 ささみ)はシニア期で1日1〜3回に分けることを目安としています。一度に大量を与えるより、少量を複数回に分けたほうが1回あたりの負担は小さくなります。

食欲が落ちている犬では、1回で目安量を飲みきれないこともあります。その場合は回数を増やして総量を確保する形になりますが、体重が減り続けている、または飲み込む様子に変化があるといった場合は、量の調整だけで対応せず動物病院に相談してください。

寝たきりに近い状態では、姿勢の作り方も含めた介護全体の見直しが必要になります。

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与える前に確認したい注意点

溶かす温度と時間

粉末タイプは、森乳サンワールドの製品で40℃前後の微温湯を使い、60℃以上の温湯は栄養成分が失われる原因になるため避けることが案内されています。溶解後は2時間以内を目安に使い切り、溶け残りがあるとチューブが詰まる原因にもなるため、十分に溶かしてから使用します。

開封後の保存

缶タイプは開けたあとの傷みが早いため、ヒルズは残りを清潔な密閉容器に移して冷蔵保存し、3日以内に使い切るよう案内しています。

長期給与の可否

回復期向けの療法食には、長期の使用を想定していない製品があります。状態が落ち着いたあとも同じ製品を続けてよいかは、獣医師に確認しておくと安心です。

通常食への戻し方

自分で食べる意欲が戻ってきたら、やわらかいウェットフードやふやかしたフードを挟みながら段階的に戻していく形が一般的です。

やわらか食感で、
シニア犬にも食べやすい国産ごはん

国産プレミアムドッグフード「やわか」

ドライフードの硬さが気になる愛犬や、食べムラがある愛犬には、香りがよく、やわらかい食感のフードを取り入れる方法があります。

やわかは、九州産の華味鳥を100%使用した、やわらかい半生タイプのドッグフードです。出来たてのような香りと食べやすい食感に仕上げられており、シニア犬の食事にも取り入れやすくなっています。

サービスの特徴
  • 九州産の華味鳥を100%使用
  • 国産素材を中心に使用
  • やわらかく食べやすい半生タイプ
  • 高タンパク・低脂質の栄養設計
  • ビフィズス菌とオリゴ糖を配合
  • 必要な穀物を厳選して配合
  • 毎日の主食として与えられる総合栄養食
  • 保存料や着色料などに配慮した無添加設計

硬いドライフードが食べにくくなったシニア犬や、いつものごはんの食いつきが気になる愛犬に検討しやすいフードです。

グレインフリーではなく、愛犬の栄養に必要な穀物を選んで配合しています。

\ やわらか食感と素材の香りをお試し /

まとめ

老犬の流動食は、「総合栄養食かどうか」「カロリー密度」「形状」「疾患対応の要否」の4点で絞り込むと選びやすくなります。市販の液体・ムースタイプは90kcal/100g前後の製品が中心で、回復期向けの療法食はより少ない量でエネルギーを確保できる設計です。

量は体重から必要カロリーを計算し、製品の給与量表と照らし合わせて決めます。ただし、食欲低下そのものに病気が関与している可能性は残ります。流動食で量を確保できているかどうかにかかわらず、体重や様子の変化は記録し、かかりつけの獣医師と共有しながら進めてください。

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